GOSICK Gothic

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【レギュレーションDダブル】バサギリサイクル

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■構築概要

先発バサギリの「がんせきアックス」でステルスロックを撒き、豊富な受けタイプやトリトドンの「あくび」を活用してサイクル戦を展開します。最終的にスカーフランドロスや「ちょうのまいウルガモスの一貫を作って〆る盤面を目指します。

 

■構築経緯

バサギリが流行しているクレセリア+ガチグマの並びに有効であるポテンシャルを発見し、構築をスタートさせました。以下2点がその理由です。

①火力:特性きれあじ込みでクレセリアに対して非常に高い火力を出せます。具体的には、A特化鉢巻「シザークロス」でHBクレセリアを丁度確定で倒すことができるほどです。

②耐性:ノーマル技を半減しつつ、地面技が弱点ではない点が、ガチグマを相手取る際に優秀だと考えました。

しかし、バサギリの攻撃を通す上で避けて通れない障害があります。連撃ウーラオスです。このポケモンの「すいりゅうれんだ」による縛りは威嚇やまもるで解除できないため、先発で鉢合うと序盤から非常に窮屈な展開を強いられます。このポケモンを乗り越えてバサギリを動かすために様々なアイデアを試しましたが、結論として特性よびみずと組み合わせなければ運用は難しいと考え、この特性を持つトリトドンを採用しました。

続いて、威嚇枠として霊獣ランドロスを採用しました。「すいりゅうれんだ」を吸い寄せるためにトリトドンを投げても「インファイト」で大ダメージを負って突破される危険があるため、先発に置いてトリトドン耐久をカバーできる威嚇枠は必要だと判断しました。そのなかでも、特に霊獣ランドロスはバサギリとトリトドンに一貫する地面を切れて、「とんぼがえり」でサイクルを回すことができます。これらのポイントもランドロスを選択した一因です。

ウルガモスとヒスイヌメルゴンは、バサギリ、トリトドンランドロスを選出した際の@1となれるタイプの噛み合いを意識して採用しています。それぞれ積み技とこだわりメガネを持たせており、タイプ受けしつつ相手のサイクルを崩す役割を期待しています。

最後に、相手に「まけんき」や「あまのじゃく」がいてランドロスを先発に出しにくい場合に、味方の物理耐久およびバサギリの行動をカバーできるポケモンとしてオーロンゲを採用しました。

 

■個別解説

バサギリ@とつげきチョッキ/ きれあじ/ はがね

がんせきアックス/ シザークロス/ インファイト/ つじぎり

177-178-116-*-112-109

H.252 A.52 B.4 D.172 S.28 いじっぱり

とつげきチョッキ

ハバタクカミをはじめとする素早い特殊アタッカーとの対面性能を補強します。当初はこだわり鉢巻を持たせた運用を想定していましたが、耐久がかなり貧弱で、攻撃する前に倒されることが多かったため、努力値と併せて特防方面をがっつり引き上げることにしました。

◯テラスタイプ

自身の弱点となる岩・鋼技や構築全体に通りが良いフェアリー技のダメージを軽減できる鋼テラスを選択しました。水技は半減できませんが、こちらはトリトドンのよびみずで吸えるので対策優先度が低いです。

◯わざ

きれあじの乗った「がんせきアックス」は現環境で貴重な高火力岩打点です。先発のトルネロスボルトロスを一撃で突破しつつ、ステルスロックを撒くことで、後発のタスキやマルチスケイルを潰すことができます。「シザークロス」は汎用的な高打点として扱うことができ、等倍以上の相手に十分な負荷を掛けられます。「インファイト」「つじぎり」は攻撃範囲を広げる補完技です。これ以外では「フェイント」も候補に上がります。

◯調整

A: 「がんせきアックス」で無振りハバタクカミを確定1発

S: ゴリランダー、セグレイブを意識

 

トリトドン@オボンのみ/ よびみず/ ほのお

だいちのちから/ れいとうビーム/ あくび/ まもる

218-*-132-112-103-39

H.252 B.252 D.4 S個体値0 のんき

◯オボンのみ

上から攻撃を被弾することが多く、それを耐えて「あくび」を撃ち込みやすくするためにオボンのみを持たせました。

◯わざ

「あくび」はバサギリが撒くステルスロックと相性抜群で、相手に削りを含む交代と眠りの2択を強要できます。また、よびみずの役割を果たすためにはトリトドンが盤面に居座り続けないといけません。安全な立ち回りのためには「まもる」が必須です。ウェポンは地面・氷の攻撃範囲に優れる2つを採用してしています。

◯調整

B: A特化ガチグマのこんじょう「からげんき」を13/16で耐え

 

ランドロス(霊)@こだわりスカーフ/ いかく/ ひこう

じだんだ/ いわなだれ/ とんぼがえり/ テラバースト

165-197-110-112-100-157

H.4 A.252 S.252 ようき

こだわりスカーフ

序盤は威嚇を掛けながら「とんぼがえり」で裏に繋ぎ、中盤以降に見えてきた飛行や地面の一貫にスイープを仕掛けるためにスカーフ型で採用しました。ステルスロックによって相手の後発に置かれたウーラオスやパオジアンのタスキを潰せるため、一掃体制を整えやすいです。

◯テラスタイプ

飛行テラスにすることで、地面と飛行の両方で一貫を狙うことができます。高火力の飛行技はこのルールにおいても通りがいいです。

◯わざ

飛行テラスに対応する「テラバースト」、対面を削りつつサイクル戦を仕掛ける「とんぼがえり」、あらゆる中間択になる「いわなだれ」、味方に浮遊がいないため、地面技に「じだんだ」を採用しています。

 

ウルガモス@たべのこし/ ほのおのからだ/ ほのお

かえんほうしゃ/ ギガドレイン/ ちょうのまい/ まもる

177-*-100-187-126-138

H.132 B116 C.116 D.4 S.140 ひかえめ

◯たべのこし

ちょうのまい」型のウルガモスとしてベーシックな持ち物を採用しました。

◯テラスタイプ

今回、構築上厳しいイッカネズミ+コノヨザルの並びへの対抗策として、イッカネズミを「ふくろだたき」させずに倒すプランを仕込んでいますが、その実現のためにウルガモスの炎テラスが必要でした。

オーロンゲ+ウルガモスを先発に置き、1ターン目にイッカネズミ方向に「ねこだまし」しつつ「ちょうのまい」、2ターン目に「トリック」と炎テラス「かえんほうしゃ」をイッカネズミに集中することでイッカネズミの耐久振りとタスキを両方ケアして突破を図っています。

◯調整

C: +1テラス「かえんほうしゃ」でH.252 D.84 イッカネズミを確定

S: +1で最速テツノツツミ抜き

 

ヌメルゴン(ヒスイ)@こだわりメガネ/ そうしょく/ フェアリー

ラスターカノン/ りゅうせいぐん/ かえんほうしゃ/ テラバースト

187-*-121-178-170-80

H.252 B.4 C.252 ひかえめ

◯こだわりメガネ

サイクル戦で相手に大きな負荷を掛けるために採用しました。

◯テラスタイプ

元のタイプと耐性の相性が良く、「テラバースト」による一貫を取りやすいフェアリーを選択しました。

◯わざ

一致打点の「りゅうせいぐん」「ラスターカノン」、これらと攻撃範囲の補完が取れる「かえんほうしゃ」と「テラバースト」を採用しました。

 

オーロンゲ@こうこうのしっぽ/ いたずらごころ/ どく

201-140-107-*-117-60

H.244 B.172 D.92 しんちょう

◯こうこうのしっぽ

ウルガモスの項で書いたように、イッカネズミ+コノヨザルへ対処するために「トリック」を有効活用できる道具を選びました。このため以外にも構築で不足しているS操作手段として使うことを狙っています。

◯わざ

先発にランドロスを出さないときに味方の物理耐久をカバーする手段として「リフレクター」を、イッカネズミ+コノヨザルへの対応手段および初手のバサギリの行動確保のために「ねこだまし」「トリック」を採用しています。

◯調整

B: A.252 ウーラオスの鉢巻「すいりゅうれんだ」を確定耐え

 

■選出

基本選出

先発:バサギリ / ランドロス

後発:トリトドン / @1

ランドロスの威嚇でバサギリ及び後発のトリトドンの防御をカバーし、初手「とんぼがえり」からトリトドンに繋ぎます。バサギリは早いタイミングで「がんせきアックス」を選択し、トリトドンのあくびループの展開を目指します。@1はヌメルゴンウルガモスから選択です。

現在多くの構築にウーラオスが採用されるため、トリトドンの選出優先度は高いですが、ウーラオスがいない構築に対しては選出しないこともあります。

 

ランドロスを先発に置けないとき

先発:バサギリ / オーロンゲ

後発:トリトドン / @1

相手にまけんきやあまのじゃくがいる場合は先発ランドロスはリスクが高いため、オーロンゲを代わりに選出し、初手「ねこだまし」+「がんせきアックス」から展開します。

 

対イッカネズミ+コノヨザル

先発:オーロンゲ / ウルガモス

1ターン目にイッカネズミ方向に「ねこだまし」+「ちょうのまい」、2ターン目にイッカネズミ方向に「トリック」+炎テラス「かえんほうしゃ」集中でイッカネズミに「ふくろだたき」させないセットアップです。

 

感想 / おわりに

仲間大会でしばらく回した感じだと、

有利:ガチグマクレセ、パオカイ、コータス

不利:サーフゴー、イエッサンレジドラゴ、バンギルガン、一撃ウーラオス、イダイトウ雨

と見受けており、ステルスロックが刺さる構築にはそのままバサギリも刺さるため、有利な試合展開を望めます。対して、バサギリを先発に出しにくい構築に対しては想定したプランに持ち込めず、苦しい立ち回りを求められます。また、展開上必ず撃たなければならない「がんせきアックス」の命中が90なのも不安要素で、これはちょっとしょうがない部分ではありますね…

ステロを撒いてあくびループを仕掛けて高速アタッカーの一貫を作る展開は、さながらシングルバトルのようですが、バサギリの個性と相まって面白いゲームができると思います。最後に、このアーキタイプのさらなる開拓が進むことを願って結びとします。お読みいただきありがとうございました!