久方ぶりの構築記事を書くちゅりたろんです
今回は10月大会の【台パンダブル】の構築。
1.ルール
・命中90未満の技のみ使用可能
・攻撃技のZ技は禁止
・命中率の存在しない変化技は相手を選択できないもの(「てだすけ」や「まもる」など)のみ使用可能
・「ほろびのうた」「みがわり」「じゅうりょく」禁止
・天候操作禁止
・自身の命中率を操作する技、特性、道具の禁止
いろいろ禁止で複雑に見えますが、要約すると台パンを妨げる不快な行動が粗方禁止となっているダブルバトルです
2.使用構築と構築経緯
使用構築
構築経緯
このルールを考察するにあたってまず考えたのは"Z技を何に使うか"でした。攻撃Zが打てないため、変化Zを打つことを考えますが、そこで思い浮かぶのは「ポリゴンZ」や「イーブイ」を軸としたギミック寄りの構築でした。しかしこうした構築は、相手の「ねこだまし」「ちょうはつ」がないことでギミックを通すのがやや楽になるものの、こちらにも「ねこだまし」がないためにギミックを通すまでの犠牲が大きく、通せても結局技外しの問題に直面するので相手に試行回数を稼がれて最終的に力負けする懸念がありました。また、耐久を上げる積み技をガン積みして1匹に全てを託す構築も考えられますが、それこそ急所や普段より採用率が上がる一撃技などで消し飛ばされてしまう危険性があります。
ここまで考えてなんかめんどくさくなってきた思考が堂々巡りしてきたので、単純明快なダブルバトルの本質「縛る側が強い」に立ち返ることにしました。相手の上を取ってガンガン殴るのがダブルの基本です。しかし、使える技が限定され、それ故に多くのポケモンの戦闘力が大幅に制限されたことで、外道戦術の可能性ばかりを追っていたことに気づきました。
そこからは常に相手を縛ることを強く意識したスタン構築を組むことにしました。命中85〜80%の"当たる"攻撃技をメインウェポンにできるポケモンの中から、素で相手を縛って高火力を即座に叩き込める速攻型のポケモン、最上位の素早さ操作であるトリルとそのアタッカー、耐久が高く構築の対応力が上げられるポケモンの3種類をバランスよく投入しました。具体的には
って感じですね。
3.個別解説
特性:せいぎのこころ→てきおうりょく
性格:ようき
努力値:0-252-0-*-4-252
実数値:145-197-108-*-91-180
技構成:クロスチョップ/アイアンテール/ストーンエッジ/まもる
調整
・最速
メガシンカの多くがメインウェポンを潰されている中で、2つ以上使える形で所持する極めて優秀なポケモン。耐久に不安があるものの、それを補って余りある火力と範囲がとても魅力的で、一発攻撃を当てるだけで相手に凄まじい負担を掛けられます。「クロスチョップ」「アイアンテール」は運勝ちまで狙えるのでまさにこのルールのメタグロスと言えるでしょう。このポケモンのTierはそれなりに高いと予想できたため、メガ枠をバシャーモやチルタリスに逸らすことも考えましたが、前者はこのルールのTier1であるカプ・レヒレに一方的に倒されることが渋く、後者はこのルール唯一のフェアリー技使いであるものの「とっしん」の威力が微妙でかつルカリオに縛られるのが難点だったため結局ルカリオに。同速勝負は後述するゲッコウガやシャンデラ、モジャンボで極力回避することにしました。メインウェポン2つと「まもる」以外は特に採用したい技もなかったので、炎ポケモンとヌケニンへの打点となる「ストーンエッジ」を入れました。予選から決勝までの全試合で選出して数々のポケモンと机をバンバン破壊してきたエース的存在です。
ゲッコウガ@いのちのたま
特性:へんげんじざい
性格:むじゃき
努力値:0-4-0-252-0-252
実数値:147-116-87-155-81-191
技構成:ハイドロポンプ/ふぶき/ダストシュート/たたみがえし
調整
・珠込み「ハイドロポンプ」で無振りメガルカリオが高乱数1発(75.0%)
・珠込み「ダストシュート」でH振りカプ・レヒレが低乱数1発(18.7%)
ルカリオと共に速攻を仕掛けるアタッカーです。3種のメインウェポンを持つ化け物で、技が制限されてもその攻撃範囲は健在。「たたみがえし」は積み構築の考察から引き継いでいますが、普段使わない技を使ってみたかったのと、このルールでは不利対面を取られた相手がこちらの技外しを期待して突っ張る選択肢が十分にあり、そのときにこちらの隣のポケモンをノーリスクで動かせるのが単純に強かったので続投しました。宇宙一タスキを持たせたかったポケモンですが、両刀なこともあって火力がクソザコナメクジなので仕方なく珠に。行動保障が取り切れなくても相手の攻撃は躱せばいいので、困ったら火力を上げるのが安定だと思います。
特性:もらいび
性格:ひかえめ
努力値:188-*-44-196-52-28
実数値:159-*-116-209-117-104
調整
・H:16n-1
・C:11n
・S:無振り85族-1
みんなの事前考察で強いとされていたポケモンの1匹ですね。「だいもんじ」をメインウェポンにできるポケモンの中で、非常に高い火力と優れた耐性を両立しています。こだわり系アイテムを持たせて「だいもんじ」をぶっ放してるだけでも十分強いですが、僕はさらに「トリックルーム」と「サイドチェンジ」に注目しました。「トリックルーム」はAゴローニャと合わせることでスイッチ展開を可能にし、戦術の幅を広げられます。「サイドチェンジ」はこのルールでは特に凶悪に作用する技で、どこかに取り入れたかったのですが、シャンデラはその耐性と読まれにくさがとても噛み合っていました。また、エスパーZを持たせることで、Zサイドチェンジの効果「自身の素早さを2段階上げる」を発動できるため、相手の攻撃をしのぎながら高速アタッカーに化けることができます。
Aゴローニャ@フィラのみ
特性:エレキスキン
性格:ゆうかん(S個体値0)
努力値:252-252-0-*-4-0
実数値:187-189-150-*-86-58
技構成:ロッククライム/ストーンエッジ/のろい/ワイドガード
調整
・特になし
トリル展開におけるメインアタッカーです。このルールで高火力、高耐久、低い素早さを兼ね備える、バンギラスやギガイアスみたいなポケモンを見つけるのはなかなか難しいですが、Aゴローニャはそれら全てを"そこそこ"叶えてくれました。タイプ一致の「ストーンエッジ」が強力なのはもちろんのこと、エレキスキンの乗った「ロッククライム」は普通の電気ポケモンの「かみなり」よりも確実な電気打点として働き、混乱の台パンも期待できます。「のろい」は持ち物のピンチベリーと合わせて自身の場持ちを良くすることができ、詰みの一手としても使える便利な技。「まもる」はトリルターンで殴り続けたいこのポケモンに不向きだと思ったので、「だくりゅう」から自身と味方を同時に守ることができて非トリル下での選択肢を広げられる「ワイドガード」を採用しました。このポケモンを発見したときの天才勘を信じてドヤ顔で突っ込みましたが、砂が吹かない環境の岩タイプは脆く、せっかくトリルを決めても目ぼしい活躍をさせられないことが多かったです。
カプ・レヒレ@ウイのみ
特性:ミストメイカー
性格:ひかえめ
努力値:132-*-0-220-0-156
実数値:162-*-135-157-150-125
技構成:だくりゅう/めいそう/いばる/まもる
調整
・S:最速61族抜き
・流用個体
このルールで非常に強力な技である「だくりゅう」を最も強く扱えるポケモン。対策が不十分な構築はこのポケモンでポチポチしてるだけでどんどん削れますが、みんなそこらへんはしっかりしていて、このポケモンが強くて勝てた試合はあんまりない印象。それでも高耐久で安定度の高い削りができるのはやはり頼りになります。「めいそう」はミラーに強くなるうえ、攻撃を吸えるモジャンボが保険になるので素直に採用しました。「いばる」は逆にモジャンボを攻撃役として起動できる面白い技で、実戦ではヌケニンを倒す手段に数えられるという利点がありました。しかし総合的には、自身より遅い草ポケモンから一撃で倒されるのを防ぎ、立ち回りの柔軟性を上げられる「リフレクター」の方が強かったと思います。
モジャンボ@イアのみ
特性:さいせいりょく
性格:なまいき
努力値:252-0-4-*-252-0
実数値:207-120-146-*-112-55(S個体値適当)
技構成:パワーウィップ/ねむりごな/いかりのこな/まもる
調整
・特になし
カプ・レヒレやトリトドンの弱点を突いて倒せるポケモンを探していたところに降って湧いた藻ロバレルです。キノコと違って威力の高いメインウェポンと命中の低い催眠技を使えるのがこのルールに非常にマッチしていると思い採用しました。僕がこれまで見繕ってきたこのルールの強ポケたちは優れた攻撃手段を持つものの耐久に難がありサイクルを回しづらい子が多かったので、彼らが強引に突っ張る選択肢を取れるようになる指要員の存在は想像以上に頼りになりました。
4.戦績
5-1で予選1位抜けから決勝トナメ2連勝して優勝!めっちゃ台パンしました
景品としてこんなの頂きました
モフみの高い素材です。最高!
モフみといえば、「ベルゼブブ嬢のなすままに。」いいですよね~
5.おわりに、謝辞
最高のぬいぐるみをくれたネフェニーへの感謝をここに記しておきます。あと代表おつかれさま。今度肉でも焼きに行きましょう
ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m