1.はじめに
所属するサークルの夏合宿で開かれたバトル大会で準優勝したので記念に。
自演優勝まで惜しくもあと1歩のところで敗れましたが、構築は会心の出来だったので書いてみました。
2.大会内容
【ICS(Island Championships)2017】
ルール
・レベル50フラットダブル64(低レベル有)
・アローラ地方の島から1つを選び、その島に生息するポケモンのみでパーティを組む。ただし、UBまたはシルヴァディのうち1匹を自由枠としてパーティに加えてもよい。
・メガシンカ有
・過去作教え技を覚えさせた個体を用いるのは禁止
・選択した島ごとにリーグ予選を行い、各島上位2名の決勝トーナメントで覇を決する
3.環境概観
メレメレ島
・カプ・コケコ+ライチュウAを中心に強力な並びを多く擁する
・ウインディやカビゴンといったWCSルールの強ポケだけでなく、メガ枠兼エース兼補完役として非常に強力なボーマンダの存在
アーカラ島
・教え技や「グロウパンチ」が封じられても十分強いメガガルーラを中心にカプ・テテフ、アローラガラガラといった攻撃的なポケモンが多い
・生息するポケモンの数は最多だが、並びとして強力なものは作りづらい
ウラウラ島
・ガブリアス、ポリゴン系統、メガメタグロスといった高種族値ポケモンの巣窟
・晴れや霰といった独自の並びを取り入れられる構築自由度の高さも魅力
ポ二島
・メガ枠の種族値が他の島の筆頭と比べて低いものの、総じて技の縛りを受けていない(ルカリオ、サメハダー、プテラなど)
・使えるポケモンの数は最少なので予選環境が狭い
それぞれの島の特色をざっと述べるとこんな感じです。ちなみに「ペリッパー+ゴルダック」の並びはどの島でも作ることができます。構築を組む際は予選リーグ(自分と同じ島のみ)と決勝トーナメント(他の島も参入)で環境に違いがあることを念頭に置く必要がありました。
4.使用構築
予選にポ二を選んだ理由はすべての島で一通り構築を考えてたときに、一番ポ二がしっくりくるものができたからです。ここからは構築経緯を述べていきます。
まず、構築の軸を考えるにあたり、「カプ・レヒレ+バルジーナ」の並びが個人的にWCSで扱い慣れており、ポ二島にはこの並びで相手しにくいポケモンがUBのウツロイドとデンジュモクしかいなかったため、この2匹から構築をスタートさせましました。
次に僕と同じくレヒレジーナの並びを有する相手へのメタとしてデンジュモクを採用しました。ここでウツロイドにしなかった理由は、水の物理打点をもちメガシンカすることで岩弱点を消せるギャラドスと他の島のトレーナーが積極的にUB枠に投入するであろうテッカグヤへの打点を確保するためです。
さらに、デンジュモクやウツロイドに強いポケモンとしてアローラダグトリオを採用し、そのダグトリオやポ二の補完で入るカミツルギを縛り、他島のガルーラをはじめとしたメガシンカやカプ系統に大きく圧を掛けられるルカリオをメガ枠に選択しました。メガルカリオはこのルールを考案した当初から環境に刺さっていると考えていたポケモンで、ポ二で挑むならぜひ使いたいと思っていました。
最後にダグトリオの打点向上と天候やトリル展開への切り返しのためにギガイアスを添えて完成です。
5.個別解説
特性:せいしんりょく→てきおうりょく
性格:おくびょう
努力値:CSぶっぱ
技構成:はどうだん/ラスターカノン/しんくうは/みきり
この環境において非常に縛り範囲の広いポケモンで、予選から決勝トーナメントまで存分に活躍してくれました。それだけに決勝でドヤ顔指数が高いプレイングを失敗してあっさり落とさせてしまったことに悔いが残ります…
役割対象を考えると格闘打点は「はどうだん」で事足り、カプ系統への打点として「ラスターカノン」は採用したかったため特殊一本に絞ることにしました。「しんくうは」はルカリオミラーや「こだわりスカーフ」カミツルギを意識して採用しましたが、打つ場面はありませんでした。
デンジュモク@イアのみ
特性:ビーストブースト
性格:おくびょう
努力値:hBs(世界大会2位の配分を流用)
ガブリアスのダブルダメージの「じしん」もしっかり耐えることができるほど硬く、素早さも高くて非常に使いやすかったです。構築に「いかく」枠や壁がないため、「ほたるび」型で採用するか悩みましたが、バルジーナに「バークアウト」を覚えさせることである程度耐久を上げられるため、それで十分と考えこの構成に落ち着きました。結果、割と積んでいくことができ、後述の「めいそう」カプ・レヒレと合わせてこのパーティの大きな勝ち筋の一つとなってくれました。
カプ・レヒレ@マゴのみ
特性:ミストメイカー
性格:ひかえめ
努力値:H159(16n-1),S126(最速テッカグヤ+2)残りC
技構成:だくりゅう/ムーンフォース/めいそう/まもる
構築の始点。ポ二島において水・フェアリーは非常に優秀なタイプであり種族値も高いため、採用するだけで構築の地力を上げることができます。また、レヒレレヒレ対面が頻発すると考えたので上から「めいそう」や「ムーンフォース」を打てるように素早さを高く設定しましたが、耐久が心配になる場面が多く見受けられたため、準速ペリッパー抜き(実数値118)まで素早さを抑えてその分耐久に割いた方がより良かったかもしれません。
バルジーナ@ウイのみ
特性:ぼうじん
性格:おくびょう
努力値:HdS
技構成:イカサマ/バークアウト/おいかぜ/はねやすめ
構築の始点その2。WCSで使っていた個体をそのまま持ってきました。「おいかぜ」と「バークアウト」で味方を支えていきます。一般的にレヒレジーナのバルジーナは「ミストシード」を持ちますが、ポ二の環境には特殊アタッカーが少なく、そうした相手も上から「バークアウト」を連打することで受けが間に合うものがほとんどだと考えたため、行動回数を稼ぎやすくなる他の持ち物として半分回復きのみを持たせることにしました。発動機会も多く、この選択は間違っていなかったと思います。
ダグトリオ@ジメンZ
特性:すなのちから
性格:ようき
努力値:ASぶっぱ
「すなのちから」って隠れ特性だったんですね。合宿当日の朝の電車で軽く孵化すれば終わるものと思ったのにこいつの厳選にたくさん時間を取られてギリギリの準備となってしまいました。しかしながら努力に見合う活躍をしてくれたのも確かです。当初考えていたウツロイドやデンジュモクの対処だけでなく、他島との対戦、特にカプ・コケコが必ずパーティに入るメレメレに対してその強さは圧倒的でした。
ここまでZを採用していなかった上、正直「じしん」では火力の足りない相手が多かったので迷わずジメンZを持たせました。技は「すなのちから」の恩恵を受けられるテンプレ技のみの構成ですが、構築を考えた当初はルカリオを物理型にして「ふくろだたき」する案をまじめに考えていました(叩いたターンにルカリオとダグトリオがどちらも倒れる未来しか見えなかったため却下された)。
ギガイアス@こだわりハチマキ
特性:すなおこし
性格:ゆうかん
努力値:HAぶっぱ
技構成:いわなだれ/ストーンエッジ/ヘビーボンバー/だいばくはつ
爆ぜます。初手でダグトリオと並べて「まもる」+「だいばくはつ」をキメた後、裏から投げたデンジュモクで「ほたるび」を押しながら、火力補正の入った「Zじしん」をぶっ放すゴリラムーブ、最高ですね。
6.おわりに
準優勝で少し悔しいですが、大会はみんな楽しんでくれたようでとてもうれしいです!